私の古巣・1860ミュンヘンが、新シーズン(2016-2017)のスタートを切った。
日本のJリーグは、春から秋でシーズンが行われる。
ヨーロッパ、ドイツでは、シーズンは、秋から春。
だから、今が、シーズンスタート。
先日、ブログに書いたが、古巣1860ミュンヘンは、先月(昨季)、ブンデスリーガ2部から3部へ降格となった。
更に、ブンデスリーガ3部のライセンス料を支払えず、アマチュアリーグへ降格することになった。
会長、社長、スポーツディレクター、監督が責任を取って辞任した。
クラブ内のゴタゴタでアマチュアリーグからの再出発となり、選手達も多くクラブを去った。
選手にとっては、サラリーの問題もあるし、やりがいを求めての移籍もあっただろう。
スタッフも監督も選手もいなくなった中、先日、新シーズンのトレーニングがスタートした。
この写真を見て、嬉しかった。
1860ミュンヘンの大勢のクラブ会員とサポーターが、トレーニング初日にクラブハウスへやってきた。
私が所属していたブンデスリーガ1部の頃と変わらない風景だった。
1860ミュンヘンは、名前の通り、1860年に創立されたクラブ。
ブンデスリーガ1部で優勝経験もあるし、3部リーグまで降格した歴史もある。
紆余曲折しながら約150年以上、クラブは存続している。
この苦しい状況下で、ビエロフカが監督を引き受けた。
彼は、私がこのクラブに在籍していた頃は、プロチームの中心選手だった。
その後、育成部門の監督を歴任した。
彼は、クラブが繁栄していた時も、苦しい時をも知っている男だ。
1860ミュンヘンは、一部の投資家の物では無く、クラブを愛するクラブ会員とサポーターの物だと信じたい。
アマチュアリーグまで落ちたクラブのシーズンスタートに多くのサポーターが集まった。
これが地域に根ざしたクラブの姿だと、心から嬉しく思った。
流石!の一言だ。
思えば、私が在籍していた最後の年に、ブンデスリーガ1部から2部へ降格した時も同じだった。
降格後すぐのシーズンはクラブ会員数が増え、シーズン券も1部の時より売れた。
それは、クラブ会員とサポーターが、「 今、我々がクラブを助ける時だ 」という強い意志の表われだった。
地域の人々に愛され、地域の力でまた古豪が復活する日を信じてやまない。