先日、スクール前にR君が、私のところにやってきて言った。
『 コーチ、トイレ掃除終わったよ! 』
数ヶ月前、サッカースクールで新しいユニフォームを製作した。
R君は、ご両親の前でユニフォームを欲しがった。
すると、ご両親は、R君に言った。
『 じゃー、2ヵ月毎日トイレ掃除をしたらね! 』
私は、それを聞いた時、子供が欲しいというものを何でも買い与えずに、家で何かお手伝いをするというのは、非常に良いことだと思った。
だから、私はR君に言った。
『 いいねー、トイレ掃除が楽しみだね! 』
あれから2ヶ月が経った。
R君はご両親との約束を果たした。
自分が欲しいユニフォームの為に、2ヶ月間トイレ掃除を毎日続けたと言うではないか。
『 よく頑張ったね! 』
R君の行動を、褒め称えた。
毎日続けて何かをするというのは、簡単なようで難しい。
ダイエットをすると決めても、2ヵ月は、なかなか長い。
ジョギングをしようと決めても、三日坊主は、よくある事。
サッカーでも、技術のレベルアップは、コツコツと日々の練習を継続する事が必要。
多分、学校の勉強も同じだろう。
1日2日は出来ても、2ヶ月間やり続けることは、子供ながらに精神的な強さも必要だ。
単発と継続では、大きな違いがある。
継続は力なりと言うが、継続することは大人でも難しい。
ましてや、子供が家のお手伝いを継続することは、かなり大変だろう。
それは、子供にとってやりたい事ではなく、やりたくない事だからだ。
2ヶ月間トイレ掃除を続けたR君は、たいしたもんだと思う。
もちろん、ユニフォームが欲しいというモチベーションがあったものの、2ヵ月は長い。
途中で止めなかった小学3年生を尊敬する。
別れ際に、お父さんが言った。
『 トイレ掃除は、Rから言い出したんですよ! 』
R君は、ユニフォーム欲しさに、自らお手伝いをすると公言したと言うではないか。
最初は、R君も半信半疑で言ったに違いないが、実際に2ヶ月間頑張った。
ご両親も2ヶ月間R君を見守り続けた。
R君は、ご両親との約束どおり、念願のユニフォームを手にする事となった。
スクール終了後、ユニフォームを手にしたR君は、本当に嬉しそうな笑顔を見せてくれた。
今後も、何でも良いから、家のお手伝いを続けてくれたら良いなと思います。