先日、ドイツサッカースクールが始まる前の幼児達。
何か黙々と集中して作業をしていた。
木の実を採る。
地面に木の実を蒔く。
土を集める。
自分たちが蒔いた採った木の実の上に、自分たちで集めた土を掛ける。
最後に上からジョロで水を掛ける。
それを何度も繰り返す。
シモコーチは、その一連の作業を一部始終見ていた。
俺は、シモコーチに聞いてみた。
『 彼らは、何してるんだ? 』
シモコーチは、
『 先週も同じようにやってたんですよね。だけど何も変化なしだったらしいです 』 と教えてくれた。
俺は、『 子供たちは、先週植えた木の実に対して何か言ってるのか? 』と気になった。
シモコーチは良く知っていた(笑)。
子供たちの答えは、『 木の実、蟻に食べられたから木が生えてこない 』 だったと。
子供たちには、大人に無い発想がある。
大人では、思いも付かないアイディアを持っている。
逆に、大人は、固定概念がある。
大人なら、こんな木の実、芽が出てくるはずがない、と思うだろう。
残念ながら、大人は子供に比べて、自由な、そして斬新なアイディアに乏しい時がある。
しかし、子供の発想を大切にしてあげると、彼らは、自分たちで考えて、どんどん次なる遊びが生み出す。
子供たちが、真剣に木の実を採り、土に蒔いては水をかける。
子供たちにとって、これは大変な作業ではなく、楽しい遊びだ。
何度も何度も同じ作業を一生懸命繰り返す姿、遊ぶ姿が、とても可愛らしかった。
子供だからこそ、木の実から芽が出るに違いないと信じて止まない、遊びからくるこの行動。
子供たちの一生懸命な眼差し。
一生懸命だから、あえて子供たちに声を掛けることなく俺達は見ていた。
外で生き生きしている子どもの姿は良いもんだ。
思わず、シモコーチと微笑んでしまった。
いつの日か、本当に木が生えてきたら良いのになぁと思った。
その芽を見て、子供たちが大喜びする姿を見てみたい。