ドイツサッカースクールで、防犯について子供達に話をした。
最近、日々ニュースで凶悪な事件を目にするようになった。
子供が標的となる誘拐、殺人事件もよく見る。
物騒な世の中になったものだ。
しかし、現実にそのような事が起こっているのだから、自分達の身に起こっても不思議ではないと思わなければならない。
だから、子供達に自分の身を守るためにどうするかを伝えた。
ドイツにいた頃、先輩に起こった衝撃的な事件。
先輩は、奥さんと、息子さんとベルギーへ旅行し、市場へ行った。
市場には、野菜、肉、魚、チーズ、フルーツ、花など色々な物が並ぶ。
そこは、大勢の人でごった返していた。
3人で歩いていたが、ふと気がつくと、息子がいない。
先輩は、慌てて奥さんと市場中を探し回った。
すぐに見つからなかった。
近くにいた警官に助けを求め、さらに探した。
すると、警官が息子さんを見つけ出してくれた。
ヨーロッパでアジア人の子供なので、分かりやすかったのかもしれない。
警官が、息子さんを保護した時の様子を教えてくれた。
地元の男が一人、息子さんの手を引き、細い路地へ連れて行こうとしていたと言う。
その話を聞いた時、ぞっとした。
もう少し遅かったら・・・と想像すると、言葉が出なかった。
ドイツサッカースクールで、子供たちに伝えた。
みんなの家族は、みんなをしっかり守ってくれる。
しかし、家族が、四六時中24時間、みんなを守るのは無理だ。
子供が一人になる時間は、必ずある。
だから、子供であっても、自分の身を自分で守ろうとする気持ちは必要だ。
俺は、子供達に真剣に話した。
何かあった時、危険だと感じた時、子供達は自分で対処できる力を付けさせなければならない。
知らない大人に連れて行かれそうになったらどうすれば良いか?
知らない人に声をかけられたら、どうしたら良いか?
いつ、子供達に危険が迫ってくるかわからない。
だからこそ、子供達に常に問いかける必要がある。
参考)
防犯標語 『 イカのおすし 』
しらない人について「イカ」ない
しらない人の車に「の」らない
「お」お声で助けを呼ぶ
「す」ぐに逃げる
「し」らせる