昨日の午前中、我が家の玄関ベルが連続して鳴った。
『 ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン 』 とやかましく永遠と鳴り響くベルに、何事かと思いドアを開けた。
ドアを開けた瞬間、一人のドイツサッカースクール生(B)が血相を変えて大声で早口に話始めた。
サッカースクール生4人で近所の公園で遊んでいたら、一人の子(A)が木登りして、木から落っこちて腕が腫れ上がっていると言う。
話はわかった。
直ぐに、骨折か? と思った。
慌ててすぐ公園に行った。
すると、A は、公園にいないではないか。
公園にいた Y (Aの兄)に聞くと、A は、もう一人のSと近所の整骨院に行ったらしい。
急いでその整骨院へ行くと、既に先生が A への応急処置をしてくれていた。
『 骨折だから直ぐに整形外科へ連れて行ってください 』 先生は、俺の顔を見ながら言った。
レントゲンが無くても、骨折と分かるほどの状況だった。
先生は、骨折で貧血を起こしている A を寝かせて、腕を固定してくれていた。
直ぐに、市内の大きな病院に連れて行き、その後は、保護者さんが対応した。
レントゲンで3箇所の骨折が分かり、夕方に全身麻酔で緊急手術をして、そのまま入院。
Y (Aの兄)は、ご両親共に不在だったので、夜のサッカースクールに参加し、スクール終了後、俺が連れ帰り、夕飯を食べさせ、我が家でJリーグを見させた。
そして、病院からお父さんがお迎えにやってきたのは、21:30頃。
お父さんは、1日ご迷惑をお掛けしすみません、とおっしゃていた。
無事に手術も終わり、安堵した。
子供達は考えた。
A が木から落下した後、まず、B が、俺を呼びにウチまで来た。
俺の家が、公園から直ぐ近くで、俺がたまたま家にいることがわかっていたからだ。
その間、S は、A を連れて整骨院へ。
その間、自分達の荷物がなくならないように Y が公園に残った。
3人が、3人別々の役割を全うしていた。
たまたま公園に小さい子供を連れて来ていたおばさんが、子供たちに、すぐ近くの整骨院を教えてくれたという。
その方のアドバイスも、子供たちを助けてくれた。
A は、手首と肘を骨折し全治2ヶ月の怪我をした。
かなり高いところから落下したらしいが、片腕だけの怪我で済んだのは、不幸中の幸いだったと、彼のお父さんと話した。
片腕に全体重を乗せたため、腕の複雑骨折となったが、落下する際に、腕で何とかしようとしたのは、A の運動神経が良かったからかもしれない。
そして、一緒にいた仲間達の対応は、迅速で的確、素晴らしかった。
子供たちが外遊びをすることで、遊びから学ぶべきことはたくさんある。
しかし、子供の遊び環境もゲームなどウチで遊ぶことが多く、変わってきている世の中だ。
子供世代だからこそ、その時しか出来ない外遊びから色々学んで欲しい、俺はそんな気持ちが強い。
今回、子供たちは思い切り外で楽しく遊んでいて、失敗した。
そんな中、子供たちに考える力が無ければ、A の対応は、後手後手になっていて、適切な処置に至らなかったかもしれない。
しかし、小学生ながら、その瞬間に、何を、どうしたら良いのかを考える力が発揮された。
子供たちの考える力を尊敬した。
今後も、俺は、サッカーを通して子供たちの考える力を養っていきたいと思う。
A くんの早い回復を願います。