大晦日の晩、ベートーヴェン交響曲第九番を聴いた。
中学1年生の時、音楽の先生が言った言葉。
『 毎年、大晦日に第九が流れるから、必ず聴いて欲しい 』
私は、その先生が好きでもなかったし、音楽の授業が好きなわけでもなかった。
それ以外の、その先生の事も、授業内容も良く覚えていない。
しかし、なぜか、唯一、あの言葉だけ、しっかり覚えている。
昔、第九はカップそばのCMで流れていた。
何となく、年末と言えば、カップそばの第九、が定番だった。
大晦日当日の新聞TV欄には、必ず第九のコンサートがあった。
第九を、最初から最後まで聴いたことは無いが、さびの部分だけは、いつも聴きたいと思っていた。
今回の大晦日は、夕食を済ませてから実家で久々にテレビを見ていた。
総合格闘技、ダウンタウン、紅白などを見ながら、ふとチャンネルを変えると、第九が。
思わず、そのチャンネルで止まり、第九を聴いた。
いつ聴いても、良いインパクトがある。
背筋が、ざわざわっとするものがある。
中学1年生から、もう32年が経つ。
これから先、毎年の大晦日には、第九を聴こうと思った。
不思議なものだ。
あの曲には、なぜか、惹き付けられるものがある。