先日、ビルの中の、ある店に入った時の事。

エレベーターのドアが開き、私は、エレベーターを降りた。
店はエレベーターを出て左側。
右側には階段があった。
その階段から、欧米の女性と見られる人が上がってきた。
その女性と目が合うと、『 ハロー　』 と声を掛けてきた。
私は、『　ハロー　』　 と答え、店のドアへ向かった。
私は何の気なしに店のドアを開けて、そのまま中に入った。
すると、続けて、彼女も同じ店に入ってきた。
後でふっと思った。

ドイツに渡った頃、語学学校でクラスメートだったスペイン人のフェルナンドと、カフェへ行ったときの事。
最初にドアノブを持った彼は、ドアを開けて、後ろにいた私をお店の中へ先に通した。
フェルナンドだけでなく、ヨーロッパ人の友達とカフェやレストランなど、どこへ行っても同様だった。
先にドアを開け、後方にいる人を先に行かせる思いやりのマナーが当たり前だった。
特に、女の子がいると、誰よりも先にどうぞと勧める。
レディーファーストの文化がそこにはあった。

今回、私は、店のドアを自分で開け、後ろにいる女性の事など全く気にせず、先に店へ入った。
ここは、日本だから当たり前なのだが・・・。
しかし、欧米の女性が後ろにいたら、私がドアを開け、女性を先に通すのがエチケットだった。
後で、恥ずかしくなった。

ドイツ生活10年で身に付いたはずの欧米文化。
今や日本へ帰国して11年。
ヨーロッパの文化を忘れがちな自分に気が付いた。

長野県 Traum Akademie
ドイツサッカースクール
長野市 少年サッカー　スクール