クリスマス・イブ、23時にドイツへ電話した。
日本国内で23時に電話をするというのは、大変失礼な話だが、ドイツはまだ15時。
日本とドイツでは、8時間の時差があるから。(冬時間)
まずミュンヘンのヴェーバーさんに電話をした。
不思議なことに、電話帳を見なくても番号を押せる。
今、便利なスマホのお陰で人の電話番号を覚えることが少ない。
そんな時代だが、ヴェーバーさんの電話番号は、しっかり頭に入っている。
それだけ、ドイツ・ミュンヘン時代、1860ミュンヘンOBのヴェーバーさんに、お世話になったと言うこと。
ヴェーバーさんは、外国人の私を息子のように温かく可愛がってくれた。
当時、私は、ヴェーバーさん宅へ伺うと、鍵の掛かっている玄関の前でベルを鳴らさない。
勝手に家の横を通って、家の裏へまわり、裏庭のガラスドアを開けて 『 セアブース(バイエルンの方言でこんにちは) 』 と入っていった。
ヴェーバーさんは、一瞬、アッと驚くが、『 セアブース、takeoooo 』 といつも笑顔で迎えてくれる。
そして、そのまま庭で酒盛りが始まる事もあった。
1860ミュンヘンの元選手であり、そして育成部門の指導者を長年務めたヴェーバーさんには、いつもいろんな話を聞いてもらった。
そして、指導者の先輩から沢山のアドバイスを頂いた。
緑広がる素敵な庭で、いつも一緒にヴァイスビアー(ミュンヘンの白ビール)を飲んだ。
ヴェーバーさんのファミリーは、私にとって家族同然で、ミュンヘンの実家のようだった。
ヴェーバーさんに電話をした後、親友オリバーの実家にも電話をした。
電話口には、オリのお父さんが出て、久々な私からの電話をとても喜んでくれた。
先日のブログに書いたが、私がドイツに渡った頃、オリの実家には、毎年クリスマスにお世話になった。
ほとんどの家が、家族だけで過ごすお祭りのクリスマスに、私を快く迎えてくれたお宅だ。
最初の年は、私がドイツに渡ってまだ半年程で、ドイツ語がかなり、かなり下手だった。
しかし、オリのファミリーは、ドイツ語のままならない私に、いつも身振り手振りで付き合ってくれた。
クリスマス。
私にとっては、ドイツの恩人を思い出す日だ。
特に、ドイツのクリスマスを過ごしたヴェーバーさんとオリバーのご実家。
私にとって彼らは、ドイツにいる家族同然な方々だ。
毎年の事だが、私にとってのクリスマスは、10年を過ごしたドイツの記憶が蘇り、感謝を伝える日となっている。