先日、ご縁があって、この本を頂いた。
元モーグル・オリンピック代表候補の森トオルさん。
オリンピック直前にガンが発覚し、その後ガンと闘いながら生きた壮絶な日々が綴られている。
25歳で亡くなった彼へのご家族、カナダ人の彼女の愛。
そして、スキー仲間、出身地・野沢温泉、飯山にいる友人達の友情。
感動の一冊だった。
この本を頂いた同日に、家に一通の便りが届いた。
先日、山梨のサッカーコーチ仲間がガンで亡くなった。
その彼の奥様とご親族様からだった。
この便りは、無事に四十九日の法要を済ませたとのお知らせだった。
俺は、彼を人として、指導者としてリスペクトしていた。
彼はまだ39歳だった。
残念な気持ちが強く、山梨まで最期のお別れの通夜に行って来た。
もう彼に会うことは出来ないけれど、彼の生前残した仕事の成果、人柄はずっと残っていくだろう。
俺は、今まで生と死について深く考えた事は無かった。
『 死とは、いつ急にやってくるかは誰にも分からない 』
先日、千葉で行われた講演会での大学教授の言葉だった。
『 行ってらっしゃい 』
朝、いつもと同じように送り出した人が、帰らぬ人になる事はある。
他人事のように感じるかもしれないが、死は、いつ誰にやってくるかは分からない。
生と死は、表裏一体だ。
改めて、生きている時間を大切にしなければと考えるようになった。
いつも、お世話になっている方々に感謝しようと言う気持ちになった。
きちんと感謝を言葉にして、もっと相手に伝えるべきだと思った。
自分が、もしくは、相手が亡くなってからでは、言いたい事があっても伝える事ができない。
顔を見られる間に、常に感謝の言葉を伝えたい。
悔いなきよう、今ある事に感謝しながら、日々大切に生きようと思う。
『 トオル、君を忘れない 』
あらためて生と死を考える、良い本を読ませて頂いた。