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北アルプスの主峰・槍ヶ岳へ⑤

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山頂から降りてきて一休みし、その後は、夕食。

150人が一同に食事が出来る。

この日は、4回転。

約600人の食事。

豪快な雰囲気だ。

 

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俺は、赤ワインを堪能。

標高3,080m 北アルプスの山小屋で赤ワインとは、贅沢な話だ。

 

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夕食後は、槍ヶ岳山荘の社長さんに焼酎をご馳走になった。

 

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社長さんは、息子に、『 テレビつかなくてごめんね 』 と言った。

夕方から雷が鳴り出していた。

雷が落ちると、全ての電子機器がショートしてしまう為、照明の電気以外は、全てブレーカーを落としているという。

下界には無い、貴重な話だった。

 

 

『 この日の天気で、山頂へ登頂できたのは、運が良かった 』 と社長さんに言われた。

現に、俺達が降りてきた後、急にガスがかかって、山頂は全く見えなくなり、その後雨が降り出した。

俺たちの後に山頂から降りてきた人たちは、ビショビショに濡れていた。

あの岩壁、そして垂直に伸びているはしごの上で、雨風に打たれたら!と思うと、背筋がザワザワした。

 

 

山荘には、かなり大勢の登山客が宿泊する。

その為の食料をヘリで上げる。

1回食料を山荘に上げるのに、ヘリを10回飛ばす。

もちろん、その中には、俺の生ビールと赤ワインも含まれていた。

食料を上げる際は、山荘スタッフが、上高地まで、自足で下山する。

相当数の食料を、スタッフが、自らヘリに積み込まなければならない。

しかし、ヘリがいつも飛べるわけではない、と社長さんはしみじみ話す。

下が晴れていても、3000m 付近が、いつも晴れるわけでは無い。

ヘリが飛べなければ、スタッフは、下で待ちぼうけ。

天候が回復しない場合は、2、3日、下で待機のこともあるらしい。

 

山の天気が難しい事を、改めて肌で感じた。

社長さんは、本当に貴重な話をたくさんして下さった。

 

 

2日間歩き続けた結果、その夜、足はこんな感じ。

あちこち痛みが増していた。

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翌日は、下山だが、足の痛みがハンパなかった。

下山は大丈夫か?と思いながら夜は更ける。

 

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